熊野速玉大社から熊野那智大社へ巡拝する人たちが通った中辺路ルートの一部。熊野九十九王子のひとつ浜王子をお参りし、熊野灘の絶景を眺めながら王子ヶ浜をしばらく行くと、高野坂登り口に到着。苔むした石畳、木々の間から見える大海原。この地がかつて鯨漁で栄えた名残の鯨山見跡など、短い行程に見どころが凝縮されています。
紀伊本線がすぐ目の前を走り、線路の向こうに王子ヶ浜が広がる林道にある登り口。整備された遊歩道を歩き山の中に入って行きます。
登り口から歩いて15分ほどで林が切れ、王子ヶ浜の眺望が開けます。山側には三体の石碑が建てられており、いずれも江戸中期に建立されたものだそうです。
高野坂の中ほどで小さなお地蔵さんが参詣者を出迎えます。その向かいの森の中へと続く細道を行くと、五輪塔が建つ鯨山見跡があります。
日本遺産に登録された『鯨とともに生きる』。新宮市の捕鯨文化を伝える鯨山見跡は高野坂の途中に3つあり、そのひとつのポイントからは熊野灘の遥々とした眺望が楽しめます。
このスポットを詳しく見る高野坂の終盤、「弁慶の力石」を過ぎると苔むした石畳が残る美しい下り坂に到着。ここまで来ればゴールはもうすぐ。
小川が流れる牧歌的な三輪崎側の高野坂登り口。紀伊本線三輪崎駅から徒歩5分のところにあり、登山道を離れ港に出ると景勝地・孔島、鈴島がすぐ近くに見えます。