熊野速玉大社と熊野那智大社をお参りした古の人たちは、那智大社の背後にそびえる妙法山に登り、「大雲取越・小雲取越」という約27㎞の山道を歩いて熊野本宮大社を目指したそうです。舟見峠から登っては下りまた登るを繰り返し、「胴切り坂」と呼ばれる胴が千切れるような苦しさの坂を延々と下り、円座石に到着。ここまでくれば小雲取越の中継地「小口」はすぐそこ。
熊野三山の一角である大社とともに西国三十三ヶ所霊場の一番札所・那智山青岸渡寺もお参りし、長い石畳みを登って那智山高原を目指します。
那智高原をすぎてから約70分間、急な坂を登り続け最初に到着する峠。山々の向こうに熊野灘の絶景が広がり、那智湾が一望できます。
林道合流から一旦アスファルトの舗装路に出て、道を約1.3km下ったところで到着する休憩所。
小川沿いの歩道や石畳など特徴のある古道を行き、石倉峠を越えて到着する3つ目の峠。ここで休憩し、約2.4km続く急な下り坂『胴切坂』に備えます。
難所中の難所、胴切坂を踏破し、やっとの思いで到着する開けた旅籠跡。ここまで来れば小口までなだらか坂を下るだけ。
熊野の神々が車座になり談笑した伝承をもつ苔むした大岩。岩肌に梵字が浮かび、大雲取越の神聖さを象徴するスポットです。
山間の赤木川のせせらぎに寄り添う小口の集落。民宿「百福・ももふく」と「小口自然の家」がお待ちしています。